「フォトグラファーとして好きなことをして生きていきたい!」、「副業でカメラマンを始めたいと!」思っている方も多いのではないのでしょうか?
カメラを使ってお金を稼ぎ始めようと思った時の選択肢として「クラウドソーシング」を選択する人も多数存在します。
確かに、実績が少ないうちはクラウドソーシングが案件獲得の有効な手段になります。しかし、私自身、フリーのカメラマンとして活動してきた経験からいうと、あまりおすすめの手段ではありません。
今回はなぜフリーランスカメラマンにとってクラウドソーシングはおすすめしないのか説明していきます。
目次
クラウドソーシングとは?
クラウドソーシングとは、仕事を発注したい人と仕事を受注したい人をマッチングするプラットフォームサービスです。基本的に案件を発注したい側が、内容や条件などを提示します。
そしてその案件を受注したい側。つまり今回の例ですとカメラマン側が案件に対して応募し、選ばれたら晴れて受注できる。というサービスです。
有名なクラウドソーシングサービスだと「 Lancers」や「CrowdWorks」などが上げられます。
フォトグラファーにクラウドソーシングをおすすめしない理由
案件情報がたくさん掲載されているクラウドソーシングは仕事を探すのに確かに便利です。
しかし、結論から申し上げますと、これから「フォトグラファーとしてお金を稼いでいきたい」、「カメラを使って副業したい」と考えている人にはあまりおすすめできるサービスではありません。
では、なぜフォトグラファーにはクラウドソーシングをおすすめしないのでしょうか。その理由について探っていきます。
クラウドソーシングは価格競争に巻き込まれる
クラウドソーシングの最大のデメリット。
それは間違いなく価格競争に巻き込まれるということです。
クラウドソーシングに発注する際はクオリティよりも価格が重視されている場合が多いです。
そもそも、クオリティが重要な案件ならば、クラウドソーシングではなく、きちんとしたカメラマン派遣サービスやフォトグラファー個人に仕事を発注します。
つまり、発注側からすると一定レベルのクオリティさえクリアしていれば誰でもいいのです。
クオリティをそこまで求めないとなると、発注者がフォトグラファーを選ぶ決め手は何になるでしょうか?
そうです、価格です。
発注者はほとんど価格しか見ていないなんてこともあります。
さらに、クラウドソーシングでは基本的にフォトグラファー数>案件数という構図になっています。1つの案件に対して10人以上の応募がくるのは当たり前で、多いときだと倍率が50倍近くになったりもします。
当然クラウドソーシングをするフォトグラファーも価格が重要な決定要因になることはわかっています。そのため、応募するフォトグラファー内で値下げ競争が起こり、案件の報酬額はどんどん減っていきます。
クオリティに差を求めないクライアント。案件を獲得するために自ら値下げしていくフォトグラファー。この2つの要因によってクラウドソーシングでは日々不毛な価格競争が発生してしまっています。
フォトグラファーに対する理解がある発注者が少ない
私自身かつて、クラウドソーシングで案件を受けていた時、クラウドソーシングの発注者の中には、クリエイティブに関するリテラシーがそんなに高くない人が多いという印象を受けました。
フォトグラファーへの理解、クリエイティブに対する理解が少ない発注者に当たってしまうとそれはもう、大変です。
撮影の指示が不明瞭なだけでなく、フォトグラファーの作業量を無視した無茶な注文が飛んでくることもあります。時給換算で1000円を下回るような追加注文を出されることも少なくありません。
本来は「修正は〇〇回まで。追加修正は一回につき〇〇円」というような契約書を交わして仕事に移るのですが、クラウドソーシングは手軽に受発注できる分、契約がおろそかになってしまっています。
加えて、クラウドソーシングでは明らかに発注者側が強い立場にあります。そのため、客観的に無茶な要求であっても、「代わりはいくらでもいる」という姿勢で交渉してくるクライアントも少なくないのが事実です。
新規参入カメラマンは仕事が取りづらい
LancersやCrowdWorksのようなクラウドソーシングプラットフォームには、ユーザーの評価制度が存在します。
評価制度は質を担保するために重要な機能なのですが、新規参入者が仕事を獲得するには大きな障壁になります。
というのも、クオリティ・価格が同じフォトグラファーの応募があった場合、当然ですが評価の多い人に仕事が集まります。
古くからクラウドソーシングをやっていて評価の溜まっているフォトグラファーなら良いのですが、評価0から始める新規フォトグラファーにとっては仕事がとりずらい可能性が高いです。そのため、評価の少ないうちはそもそも低い単価をさらに下げて提案する必要ができてしまったりします。
(そもそもクラウドソーシングの評価が貯まるくらい仕事をこなしているんだったら、プラットフォーム依存から脱却するタイミングだと思います。)
クラウドソーシングからの脱出方法
クラウドソーシングだけで仕事をしていると、間違いなく消耗してしまいます。
自由な働き方や好きなことを仕事にしたくて始めたのに、消耗してしまっては元も子もありません。
では、どうやったらクラウドソーシングから抜け出すことができるのでしょうか?
営業力を身に着ける
直営業できればクラウドソーシングプラットフォームに手数料が取られませんし、自分の提案によって比較的良い条件で仕事を受けることができます。
最初のうちは難しいかもしれませんが、クライアントになりそうな人の集まりに顔を出したりして人脈を広げましょう。
ビジネスマッチングアプリ「Yenta」の活用も経営者のユーザーが多くおすすめです。
写真撮影以外の付加価値を身に着ける
フォトグラファーの人数は年々増えてきています。その中で仕事を獲得していくためには、写真撮影以外の付加価値をつけていくことが重要です。
例えばマーケティングの知識をつけ、マーケティングメッセージの伝わる写真の撮影であったり、Webサイト制作のスキルをつけ、サイト制作とそのサイトに活用する写真をセットにする。
といったように、写真撮影だけでなく、その後の写真の活用方法まで考えた提案を可能にすると付加価値をつけられ、案件獲得や収入アップが見込めます。
また英語を身につけるというのも海外のクライアントを獲得するのに役立ちます。私自身アメリカに留学しそこそこ英語ができたおかげでシンガーソングライターのLauvさんの日本ライブの撮影の依頼を受けることができました!
私のポートフォリオサイトに載っているのでぜひご覧ください。
https://www.tomoyaokuda.com/lauv
肌感覚なのですが、日本より海外のクライアントの方がクリエイティブを重要視しており、フォトグラファーへの理解がある人が多い気がします。
自分の好きな撮影でポートフォリオを貯める
フォトグラファーとして仕事を獲得するためには、ポートフォリオを充実させる事は何より大切です。クラウドソーシングの案件では守秘義務の関係でポートフォリオに載せられないということもあります。
また、クライアントワークでは自分のスタイルが出せずモチベーションの低下にも繋がります。初めのうちは趣味として撮影写真を行い、ポートフォリオを貯めましょう。
自分自身のホームページを作ってしまうというのもありです。
SNSを充実させる
InstagramはもちろんTwitterなども積極的に活用しましょう。
SNSで日頃から情報発信やポートフォリオを発信することで、自分の権威性を高めることができます。
また、SNSはそのまま営業ツールとして使えるのでとても便利です。DMで営業メッセージを送る際も、フォトグラファーの顔や日頃発信している情報が見られるので、お客さんからしても安心感を感じることができます。
まとめ
フリーランスフォトグラファーにはクラウドソーシングをおすすめしない理由と、クラウドソーシングからの脱却方法を紹介しました。
最初のうちはどうしてもクラウドソーシングに頼る必要があるかもしれませんが、クライアントワークの実績をつけてできるだけ早く脱出しましょう。
ずるずるとクラウドソーシングに依存していると消耗してしまうかと思います。。
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