フリーランスカメラマンって稼げるの?

フリーランスフォトグラファーって稼げるの?

SNSのタイムラインに流れてくる世界の絶景写真、可愛い女の子のポートレート、毎日自分の好きな事ができるライフスタイル、、、

「自分もそんな人生を送ってみたい、、、」

趣味で写真をしていて、いつかプロのカメラマンになって写真だけで生きていきたいと思ったことはありませんか?

しかし、

「いきなり始めるには勇気が出ない」「どうやってなるのか分からない」「どれくらい稼げるか分からない」

という悩みを抱えている方もいるかと思います。

そこで今回の記事では、

  • フリーランスカメラマンとはどんな職業か?
  • フリーランスカメラマンになるのは簡単?
  • フリーランスカメラマンだけで食べていくのは難しい?

これら3つについて実際にフリーランスカメラマンとして活動している私の経験もふまえてお話していきたいと思います!

フリーランスカメラマンとは??

簡単に言うと、写真を撮ってお金をいただく職業です。

培ってきた撮影/編集スキルと経験を駆使してクライアントの求める写真を提供する事が仕事です。

特定の組織に属さない(就職しない)ため、営業から撮影、経理、マーケティングなどを一人でこなす必要があります。

クライアントとの契約には

「単発依頼」と、定期的に請け負う「業務委託」の2パターンがあります。

フリーランスカメラマンの稼ぎ方・働き方

  • 依頼写真
    「依頼を受けて、撮影をし、納品する」カメラマンの基本的な働き方。単発依頼または定期依頼として業務委託を結び仕事を請負います。
  • クラウドソーシングサービス・出張カメラマンサービス
    「Lancers」、「CrowdWorks」、「Lovegraph」などのフリーランスプラットホームに登録し仕事を受注する働き方です。
  • ストックフォト
    「Adobe Stock」、「Getty images」、「PIXTA」などのストックフォトサービスに写真をアップロードし、誰かがその写真を購入したときに、撮影者が売り上げの一部を報酬としてもらえます。
  • 写真販売
    写真アルバムや作品プリントを販売する働き方です。
  • プロのアシスタント
    プロの写真家に弟子入りして、修行を積んでから独立する方法です。

代表的なカメラマンの分野

  • 広告
  • ブライダル
  • ファッション
  • 著名人、俳優、モデル
  • トラベル
  • 水中
  • 雑誌
  • 報道

など挙げればきりがありませんが、写真は生活のどの場面でも目にしているかと思います。

実際にどれくらい稼げるのか?

結論から言ってしまうと、報酬は個人個人でピン切りです。

年収で400万ほど稼ぐカメラマンもいれば、5000万以上稼ぐ方もいます!

撮影ジャンルや案件ごとに貰える金額が異なるので一概には言えませんが、一般的に toC(一般個人)よりも toB(法人企業)を相手にお仕事をする方が報酬は高いです。

特に、専門的にコマーシャルの撮影をする広告カメラマンが貰える額は他の分野のカメラマンが貰える額とは桁が違います。第一線で活躍している方だと1案件で10万~100万あたりの報酬をもらっている方もいるかと。

駆け出しカメラマンはどれくらい稼げるのか?

それでは、フリーランスになりたてのカメラマンはどれくらい稼げるのか?

駆け出しのカメラマンの場合、撮影する分野によってある程度の相場が存在します。

大体、10,000~30,000円くらいの金額感がどのジャンルにも共通する相場で、ブライダル撮影の場合は、より多くの写真を撮る分少し値段が上がり、50,000~100,000円くらいの印象です。

私自身フリーランスカメラマンとして活動を始めてちょうど半年が経ちましたが、担当させていただいた案件の金額は以下の通りです!

※クラウドソーシングサービスや出張カメラマンサービスの仲介サービスを挟まず、私個人の完全フリーランスで撮影したものです。

内容 金額
友人の結婚式の撮影 60,000円
インタビュー/イベント撮影 15,000~30,000円
アーティストのライブ撮影 35,000円
ファッション撮影 15,000円

結論、駆け出しのカメラマンは一案件ごとの報酬金額は決して高くはありませんが、数をこなせばサラリーマンの入社1年目以上の給料を越すことは十分に可能かと思います。

とは言っても、上記の報酬額は私個人のものなので、いくらいただけるかは交渉次第です。

フリーランスカメラマンになるのは簡単?

結論から言うと、簡単です! 

その理由を4つの観点から昔と現在を比較しつつ説明いたします。

安い値段で性能の高い機材を買えるようになった!

撮影で使う機材や編集で使うパソコンを昔に比べて安く買うことができ、さらに性能も向上しているので、誰でも簡単に綺麗な写真が撮れるからです。

さらに、仕事の現場でも

昔は高価でスペックの高いカメラやレンズを持っている人の方が重宝され、仕事での需要もありました。

しかし

現在では、手の届く範囲で性能の高い機材を購入する事ができるかつ、仕事でも昔ほど高いスペックを要求される事も少なくなりました。

Adobe製品が手を出しやすい値段になった

「Lightroom」や「Photoshop」など写真編集ソフトとして多くの人に重宝されている Adobe製品ですが、

昔は買い切りだったのが、今は「月額払い、年間払い」に変わりました。

これから仕事として始めたいと思っているカメラマンにとって、買ってしまったら返品できない「買い切り」より、いつでも解約できる「月額払い」の方が手を出しやすいかと思います。

さらに、値段も

「Lightroom」と「Photoshop」の両方が含まれているフォトプランだと月額たったの 980円(税抜き)で始められて、大学生など収入の高くない方でも十分に購入できる価格です。

写真の技術や仕事の仕方を学びやすくなった!

昔は、プロのカメラマンの方のアシスタントとして弟子入りをし、技術を盗んで写真を学んだ後に、一人前のカメラマンとして認められてから独立して活動する流れが一般的でした。

しかし、

現在では、Youtube、Note、Web記事などの無料オンラインコンテンツで写真やフリーランスカメラマンとしての働き方を学ぶ事ができます。

フリーランスでも気軽に発信できるようになった

SNSの普及により自分の撮った写真を手軽にアウトプットできるようになったのもフリーランスカメラマンになり易くなった理由の一つです。

昔だと、師匠からの評価やフォトコンテストに応募する事で自分の写真に対してのフィードバックをもらうのが主流だったのが、

今だと、SNSのフォロワーのコメントや「いいね」の数でフィードバックを得る事ができます。
「いいね」の数だけで的確な評価は得られませんが、いいねの多い写真と少ない写真を比較・分析するなどして、少なくとも、自分の写真を向上させる機会にはなります

フリーランスカメラマンだけで稼いでいくのは難しい?

先ほどの章では、4つの理由からフリーランスカメラマンになるのは簡単であるとお伝えしました。

しかし、フリーランスカメラマンだけで生計を立てることは決して簡単な事ではありません

なぜなら、、

稼ぎが不安定…

まず第一にフリーランスの特徴として、安定的に案件を取り続けることが難しいです。

さらに案件ごとに報酬額も異なるので、先月は100万稼いだのに今月は0円、、、なんて事も平気で起こり得ます。

また、「フリーランスカメラマンとは?」の章で説明したように、カメラマンは「依頼を受けて、撮影をし、納品する」働き方が基本であり、フリーランスを始めたての頃は単発案件の場合が多いのが、収入が不安定になる大きな理由の一つかと思います。

単発で請け負った依頼でクライアントに気に入ってもらえれば、業務委託契約を結び定期的に依頼を受けることも可能ですが、始めたてのフリーランスカメラマンで仕事の実績が少ない場合、なかなか業務委託へと結びつかないのが現実です。。。

報酬額が下降傾向にある…

二つ目の理由は、カメラマンの人口増加により価格競争が起こっている現状です。

  • 安くて性能の高い撮影機材の出現
  • 誰もがパソコンを持つ時代
  • オンライン上にある豊富な情報で簡単に写真が学べる環境
  • SNSの流行

などにより昔に比べてカメラマンの人口は増えてきています。

さらに、そもそも写真というのが抽象的で曖昧なため、撮る側にとってもクライアントにとっても価値を見出すのが難しいです。

そのため、

有名でなかったり、人脈が少なかったり、自分の写真や仕事ぶりに対して付加価値を見出せていないカメラマンの方たちの間で、報酬の値下げによりクライアントを獲得する傾向が増えていると思われます。

税金関係がめんどくさい…

フリーランスカメラマンは個人事業主になります。

社会保険や、税金関係を全て自分でやらなくてはなりません。

会社に属しいる場合、会社側が全てやってくれますが、フリーランスの場合税金関係の処理を自分でやらなくてはいけないのが、かなり面倒くさいです。。。

Freeeなどの会計ソフトが出てきて、便利にはなってきましたがそれでもまだ自分で管理しなくてはいけなく、フリーランスをやる上で十分に学ぶ必要のある項目です。

まとめ

今回は、

「フリーランスって実際に稼げるのか?」について実態をお伝えしました。

この記事で伝えたかったことは以下の3点です。

  • 駆け出しカメラマンの報酬は高くない
  • フリーランスカメラマンになるのは簡単
  • フリーランスカメラマンだけで食べていくのは簡単ではない

確かに、カメラマンは成功すれば自由な時間が得られ、毎日好きなことをして生きることができる憧れの職業だと思います。

しかし、その道のりは決して簡単なものではなく、成功するには多くの努力と時間が必要になってきます。

なので、まずは趣味の延長として副業で初めてみるのも良いかもしれません。

参考

横田裕市/写真家 「カメラマン・カメラマンの仕事について働き方・稼ぎ方をまとめてみた。」
https://note.yokoichi.jp/n/na879b1667cac?creator_urlname=yokoichi
pixpa「The Ultimate Guide To Freelance Photography」
https://www.pixpa.com/blog/freelance-photography

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


ABOUTこの記事をかいた人

奥田 智也(おくだ ともや)日本に拠点をおくランドスケープフォトグラファー。2017年のアメリカ留学をきっかけにカメラを手にし、2018年にアフリカ大陸を縦断した事をきっかけに本格的に写真を始める。現在は主に、広告、アーティスト撮影、風景写真、の分野でフリーランスとして活動中。