Lightroomで「ファイルが見つかりませんでした」エラーの解決策!

データ管理術

 

ファイルが見つかりませんでした

 

趣味として写真を撮っている人も、プロフォトグラファーとして活動している人も一度はこのメッセージをみたことがあるでしょう。Lightroomで撮った写真が見つからず、改めて元データをインポートした経験があるのではないでしょうか?

せっかく長い時間をかけて編集してきた写真が水の泡、、、僕も何度か経験があります。

Lightroomではカタログと元データをリンクさせることで元データ本体に変化を与えず写真の編集を可能にしています。そのため、Lightroomが元データとのリンクを失う際に「ファイルが見つかりませんでした」というエラーが起こってしまうのです。

そこで今回は、

  • 「ファイルが見つかりませんでした」の原因
  • 「ファイルが見つかりませんでした」の解決策
  • 「ファイルが見つかりませんでした」の予防法
  • なぜデータ管理を徹底するべきなのか?
  • 僕が実践しているファイリング術

 

についてご紹介したいと思います!

 

「ファイルが見つかりませんでした」の原因

Lightroomのカタログが元データとのリンクを失うパターンは4つあります。

  1. 元データや親フォルダーの保存場所を移動した
  2. 元データや親フォルダーの名前を変更した
  3. 元データがある外付けHDD/SSDが取り外された
  4. 元データや親フォルダーを削除した

 

そもそもLightroomのカタログファイルとは実際にどのようなものなのかご存じですか?
簡単に言うと、カタログとはデータベースの事です。

「実際の画像データではなく、メタデータ(撮影日、撮影場所、カメラ機種情報など)や編集データ(Lighroom上で行った編集の記録)、写真の保存場所などが格納されています。」

以下の図はカタログファイルのイメージです。

Lightroomカタログの説明冒頭でもお伝えしたように、Lightroomではカタログと元データをリンクさせることで元データ本体に変化を与えずに写真の編集を可能にしています。

そのため、リンクしている元のファイルに何かしらの変更が加わった時にカタログは元データとのリンクを失い、「ファイルが見つかりませんでした」のエラーが発生してしまうわけです。

 

「ファイルが見つかりませんでした」の解決策

仕事として撮った写真を編集している人にとっては特に、エラーで編集データが飛んでしまうことほど恐ろしい事はないかと思います。

しかし、「ファイルが見つかりませんでした」エラーは起こる原因と解決策さえ知っていれば比較的簡単に修復できるエラーです。

まずは焦らず、原因を探し出す事が第一優先です。

解決策:見つからなくなった元データを再特定する

エラーの原因が、「元データや親フォルダーの保存場所を移動した」もしくは「元データや親フォルダーの名前を変更した」の場合、次のステップを踏むことで簡単にエラーを修復できます。

  1. Lightroomのライブラリにいく。そうすると以下の写真のように、フォルダーではハテナマーク(?)、写真単体ではビックリマーク(!)が表示されているはずです。Lightroomのライブラリにいく。そうすると以下の写真のように、フォルダーではハテナマーク(?)、写真単体ではビックリマーク(!)が表示されているはずです。
  2. フォルダーごと再特定した場合はハテナマークが表示されているフォルダーにマウスを置いて右クリック→「見つからないフォルダーを検索…」
    写真単体を再特定した場合はビックリマークをクリック。
  3. 再特定したいフォルダーもしくはファイルが現在保存されている場所に移動して、「選択」をクリック。

 

編集途中でファイルが見つからなくなった場合でも、カタログファイルさえ残っていればファイルを再特定した際にでも続きから編集できます。

 

「ファイルが見つかりませんでした」の予防方法

そもそも、ファイルやフォルダーが見つからなくなる原因はデータ管理をおろそかにしていることにあると思います。

ファイルやフォルダーが見つからなくなる原因はデータ管理をおろそかにしていることにある
僕自身、データ管理を意識し始める前は上の写真のようにとりあえずデスクトップにファイルやフォルダーを置いていました。

写真の枚数が増える度に新しいフォルダーが増え、完全に無法地帯になっていたため何度も「ファイルが見つかりませんでした」エラーを起こし、その度に苦労してファイルを探した経験があります。。。

データ管理において最も大切な事はルールを作ることです。一度ルールさえ決めてしまえばそれに従っているだけで自然とデータを奇麗に管理する事ができます。

なぜデータ管理を徹底するべきなのか?

それは、フォトグラファーにとって写真データは何よりも大切なものだからです。壊れても替えのきく機材と違いデータは一度失くしてしまうと復元ができません。

結婚式などのイベント撮影は撮り直しができません。データの紛失はフォトグラファーにとって死活問題です。

また、奇麗に写真を整理整頓し管理する習慣を身につける事は、大切な写真データを誤って削除してしまうリスクを減らすのみならず作業効率の向上にもつながります。

間違って写真データを削除してしまうリスクを減らす

こちらの2つの写真を見比べてみてください。

ファイルを奇麗に・見やすく整理整頓しているパターンの比較です。
デスクトップ上にバラバラ・テキトーにファイルを管理してるパターンと、ファイルを奇麗に・見やすく整理整頓しているパターンの比較です。
写真をグチャグチャに管理していると、間違えて大切な写真が保存されているファイルごと消してしまう可能性があります。

 

また、仕事としてクライアントワークをしている場合写真データを納品した後も再アップロードを依頼されることもあります。

そのため、自分がどのフォルダーにどの写真データを保存したのか明確にしておく必要もあります。

編集の効率が飛躍的に上がる

ファイル管理を徹底することで編集の効率を上げることができます。

1年間に何万枚もの写真を撮るフォトグラファーにとって、昔の写真を編集したいと思った時に「あれ、あの写真どこに保存したっけ?」となることは度々あるかと思います。

そんな時にでも、自分の決めたルールに従ってファイル管理をしていさえすればすぐに探したいデータを見つけることができます。

僕が実践しているファイリング術

そもそもファイリングとは?

簡単に言うと、データをファイル毎に分けて整理整頓することです。

一定のルールを作りそれに従ってデータを保管することで、何がどこにあるのか一目瞭然で分かるようになるため、

  • データ紛失のリスクを削減
  • 業務効率の向上

につながります。

 

ファイリングには、さまざまな方法があります。

  1. 時系列で分ける(年>月>日付>〇〇〇.jpeg)
  2. 仕事とプライベートで分ける
  3. 撮影した場所ごとに分ける(東京>渋谷>ハチ公 / 京都>金閣寺など)
  4. 種類ごとに分ける(ポートレート、夜景、自然、都市など)
  5. 使用した撮影機材ごとに分ける(一眼レフ、GoPro、ドローンなど)

 

1番に大切なのは自分の撮影スタイルにあったファイリング方法を自身で見つけることですが、
今回は僕が実践しているファイリング方法をご紹介したいと思います!

 

仕事/プライベート分け × 時系列のハイブリッド

僕が実践しているファイリング方法はまず仕事とプライベートで親フォルダーを分けて、そのそれぞれの下層フォルダーを時系列順に分ける方法です。

僕が実践しているファイリング方法はまず仕事とプライベートで親フォルダーを分けて、そのそれぞれの下層フォルダーを時系列順に分ける方法

考え方とともに理由を説明していきます

①仕事とプライベートのフォルダーを分ける

僕の場合、フリーランスフォトグラファーとしての活動が増えるにつれて仕事の写真が増えてきたので分けています。趣味としてのみ写真をされてる方は分ける必要はないかと!

ただ、フリーランスとして活動を始める予定のあるフォトグラファーさんはあらかじめ仕事とプライベートで親フォルダーを分ける事をオススメします!

②年ごとのフォルダーを作る

人間は時系列で物事を記憶するのが得意なので、仕事/プライベートフォルダーのすぐ下の階層に年ごとのフォルダーを作ります。

「あの写真は確か、◯◯年に撮った写真かな」というように何となくでも何年に撮影したのかは覚えているのではないでしょうか。

③素材と完成版のフォルダーを分ける

上の写真ではImportとExportと名前を付けていますが、要するに何も変更を加えていないrawデータと編集後の写真を保存するフォルダーをそれぞれで分けています。

理由は、完成した写真データとrawデータを同じ親フォルダーに保管するとLightroomでの管理がしづらくなるからです。

あえて分ける事で、後々Lightroomに新しいrawデータを追加したい時に編集後の完成したデータをインポートしてしまうのを防げます

④月ごとのフォルダーに分ける

年ごとのフォルダーが既にあるのにその中で1/2020と名付けている理由は、Lightroom内での最上層フォルダーを月ごとのフォルダーにしているからです。

僕はLightroomでは以下の写真のように仕事とプライベートそして年ごとにカタログを使い分けています。そのためLightroom内に写真を取り込む際に月ごとのフォルダー以下のフォルダーをインポートしています。

Lightroomでは以下の写真のように仕事とプライベートそして年ごとにカタログを使い分けています。そのためLightroom内に写真を取り込む際に月ごとのフォルダー以下のフォルダーをインポートしています。
僕のファイリング方法だと実際の写真データに行き着くまでに多数の下層フォルダーがあります。例えば年ごとのフォルダーからインポートする場合、Lightroomで編集したい写真に行き着くまでに時間がかかってしまいます。

1/2020と名付ける事で、上の写真のようにLightroom内で自分が何年の写真データを編集しているのか一目瞭然で識別できます

⑤日付_名前(場所など)のフォルダーを作る

カメラ機材からHDDやSSDに取り込む時のインポート先のフォルダーです。

僕の場合、1日でいろいろな場所を回る事が多いので「0103_Nigata_Day1」のように名前をつける事が多いです。

 

以上が、僕が実践しているファイリング術です!

 

まとめ:「ファイルが見つかりませんでした」の解決策

今回は、Lightroomで「ファイルが見つかりませんでした」エラーが起きてしまう原因と解決策、そしてその予防法とデータ管理術についてご紹介しました。

  • エラーの原因は、Lightroomカタログと元データとのリンクが切れてしまっているから。
  • 解決策は、見つからなくなったファイルを再特定すること
  • 一定のルールに従ったファイリング術を身につけて、データ管理を徹底する

 

ファイルの整理はとても面倒な作業ではありますが、奇麗に整理整頓されたフォルダーたちは見ているだけで心地がいいものです。僕は愛着さえ湧いているくらいです笑

ぜひ、今回僕が紹介した管理術を参考に、自分の撮影スタイルに合うデータ管理術を研究してみてください!

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ABOUTこの記事をかいた人

奥田 智也(おくだ ともや)日本に拠点をおくランドスケープフォトグラファー。2017年のアメリカ留学をきっかけにカメラを手にし、2018年にアフリカ大陸を縦断した事をきっかけに本格的に写真を始める。現在は主に、広告、アーティスト撮影、風景写真、の分野でフリーランスとして活動中。