【フリーランス】フォトグラファー向け確定申告を徹底的に解説!

会計ソフト

フォトグラファーとしての収入が増えて所得が一定の金額を超えると、確定申告が必要になってきます。申告するにあたっては、様々なメリットが適用される「青色申告」を行いたいところですが、「複式簿記」という方法で帳簿を作成するなどの要件があり、初心者にはハードルが高くなってしまいます。

しかし、今では確定申告ソフトを使えば、知識がなくてもスマホで簡単に申告をすることができます。フリーランスのフォトグラファーの確定申告には、クラウド会計のfreeeがおススメです。


フリーランスフォトグラファーは確定申告が必要?​

趣味のカメラが高じて、サラリーマンとして働きながらフリーランスのフォトグラファーとして収入を得ている人が増えています。「副業の収入って絶対に確定申告しないといけないの?」と疑問に思う方もいらっしゃると思います。

サラリーマンで年末調整を受けた給与所得以外の所得、(いわゆる副業の所得)が20万円以下の方は、確定申告は不要です。(帳簿の種類に応じて5年~7年の保存は必要)つまり、副業フォトグラファーとしての所得が20万円を超える場合は、確定申告が必要ということになります。

ここでいう「所得」とは、「収入(売上)」のことではなく、収入金額から必要経費を引いた残額となりますのでご注意ください。

確定申告をする必要がある人が、その期限までに確定申告をしなかった場合、無申告加算税や延滞税などの罰則を課されることがあります。期限内に申告することを忘れていた場合は、できるだけ早く申告をするようにしましょう。

フリーランスフォトグラファー向けの確定申告の種類​

フリーランスの確定申告には「白色申告」と「青色申告」の2種類があります。白色が原則的な申告方法であり、一定の要件を満たした場合に限り青色申告を選択することができることになっています。要件がある分、白色よりも青色の方が様々なメリットがあり、事業者にとって有利な制度となっています。それでは白色申告と青色申告の違いについて見ていきます。

 白色申告​

白色申告とはフリーランスの確定申告における原則的な申告方法です。事業所得、不動産所得、山林所得が生ずる事業を行う全ての方が対象となります。フリーランスとしての所得は「事業所得」に該当します。記帳する内容としては売上などの収入金額、経費について、取引の年月日、取引相手の名称などを帳簿に記載します。この帳簿に加えて、取引にかかわる請求書や領収書などの書類は、一定期間保存しておく必要があります。

[メリット]

  • 青色申告のような事前の申請手続きが不要
  • 複式簿記でなく、簡易簿記でよい

[デメリット]

  • 青色申告特別控除(10万円または65万円)がない
  • 配偶者(青色専従者)への給与を一部しか経費に計上できない
  • 赤字を繰り越せない

 青色申告​

青色申告とは、一定の要件を満たした記帳を行い、その記帳に基づいて正しく申告をする人に対し、所得金額の計算について一定の優遇が受けられる制度です。事業所得、不動産所得、山林所得が生ずる事業を行う人が対象となります。

[メリット](フォトグラファーに関係があるものを一部)

  • 最高65万円の青色申告特別控除が受けられる※令和2年分以後の所得税の申告については、控除の見直しが行われます。
  • 1組あたり30万円未満の減価償却資産を、購入または使用を開始した年に一括で経費にすることができる(少額減価償却資産の特例)
  • 配偶者への給与(青色事業専従者として、事前に税務署へ届け出をし、承認を受けたもの)が必要経費として認められ
  • 事業所得などに損失(赤字)の金額がある場合、損益通算をしても控除しきれない金額がある場合、その損失額を翌年以後3年間、繰り越して各年分の所得金額から控除できる

[デメリット]

  • ​事前に税務署へ申請が必要
  • 複式簿記による会計処理が必要

フォトグラファーが確定申告で経費にできるものとは?​

「所得」とは収入金額から必要経費を引いた残額ということは前述しましたが、フリーランスのフォトグラファーが確定申告をする際に、経費として計上できる支出にどのようなものがあるのでしょうか。一部を以下にまとめました。

 経費として申告できるもの​

  • カメラ機材
  • 編集用パソコン
  • RAW現像ソフト
  • 撮影場所までの交通費​

 経費として申告できないもの​

  • 従業員がいない場合の福利厚生費
  • 撮影時に着用する衣服の購入費
  • 生計を一にする配偶者その他の親族に支払う給与(青色事業専従者給与は除く)​
  • 事業を行ったことにより生じた所得税、住民税、その他交通違反などによる罰金等

フォトグラファーが確定申告する際の注意点​

​フォトグラファーとして事業を行う上で欠かせないカメラ機材については、経費として申告ができることはお伝えしましたが、注意しなければならない点がいくつかあります。

10万円以上の経費は減価償却資産になる

カメラやカメラの交換レンズでは、10万円以上の高価なものも少なくないと思います。ひとつあたりの金額が10万円以上のカメラなどの資産については、その購入の時に全額を必要経費とするのではなく、資産ごとに定められた一定の期間(法定耐用年数:財務省令の別表)にわたって分割して必要経費にしていくこととされています。これを「減価償却」といいます。

なぜなら、建物、機械装置、器具備品や車両運搬具といった資産は、時間の経過によってその価値が減少していくと考えられているからです。このような資産を「減価償却資産」といいます。

減価償却の方法は、「定額法」と「定率法」がありますが、フリーランスのフォトグラファーとして活動をされている方については、「定額法」を抑えておけば十分です。

また、青色申告者に限りますが、取得価額10万円以上30万円未満の減価償却資産については、一定の要件の下でその取得価額の全額を、その購入した年分の必要経費に算入できるという特例があります。これはぜひ抑えておきたい制度です。(少額減価償却資産の特例)

 プライベートで使うものは家事按分になる​

フリーランスのフォトグラファーのように個人で活動する事業者の経費の中には、1回の支出が業務とプラべートの両方にかかわりがあるものがあります。これを「家事関連費」といいます。

例えば車のガソリン代です。フォトグラファーの業務として出張撮影をする際、撮影場所まで車で移動する場合はそのガソリン代を必要経費とすることができますが、普段から同じ車に乗って家族と買い物に出かけたりするケースもあると思います。

この場合、必要経費にできるのは、業務を行うために必要であることが客観的に判断できる場合に限られますので、「事業専用の車」をわざわざ購入することが難しいという場合は、例えば撮影場所に行く前にガソリンを満タンにしておいて、撮影の仕事が終わったらまた給油をして撮影をするために必要になったガソリン代を計算するというのも、ひとつの手段ですね。「なんとなく半分くらい」という按分の仕方では、経費として認められない可能性がありますので、注意しましょう。

フォトグラファーにおススメの確定申告ソフト​

フリーランスのフォトグラファーとして活動をするにあたり、確定申告をするが必要があることとどういう点に注意が必要になってくるか、少しイメージができたでしょうか。しかしいざ確定申告をするとなると、「どうしたらいいの?」と思ってしまう方も少なくないはずです。

実際に税務署が配布している「確定申告の手引き」を見ながら申告書を作成することも可能ですが、税務や会計に不慣れな人が自力で申告書を作ることは、至難の業と言えます。

そんな「フリーランスとしての確定申告は初めてでよくわからない」や「手書きで申告書の作成は面倒」という方の強い味方が確定申告ソフトです。日々の面倒な記帳作業を簡単に行うことができ、確定申告の時期には質問に沿って必要事項を入力していくだけで、自動で確定申告書を作成することができます。ここでオススメの確定申告ソフトをご紹介します。

個人事業主向けfreee

freee

オンライン会計ソフトと言えばfreeeをイメージする方も多いのではないでしょうか。100万件以上の事業者が登録している、クラウド会計ソフトシェア1位の会計ソフトです。

特徴としては、銀行口座やクレジットカードとのデータ連携を行えば、口座、クレジット明細がそのままfreeeに取り込まれますので、作業の手間が大幅に省けます。3,200以上の銀行と連携していますです。

レシートを写真で撮れば金額、日付を自動読み込みしてくれるので、ちょっとした時間でも記帳作業が可能になります。あとは勘定科目を選ぶだけで青色申告の要件となる複式簿記での帳簿が出来上がります。すべてのプランでメール・チャットサポート機能が利用できるのもうれしいです。

確定申告書の作成の際には、freeeからの質問に答えていくだけで申告書が作成できますので、申告書や決算書の作成がスムーズです。その上、税務署等への提出もしっかりサポートしてくれていて、自宅に居ながら電子申告(e-tax)することも可能です。2020年からは電子申告を選択することで控除が上乗せになるのでお得です。

さらに見積書・請求書の発行がPC、スマホどちらからでも可能で、メール送信にも郵送(150円/通)にも対応しています。撮影後の請求作業もこちらを使えばスムーズに行えます。

[料金プラン]

スターター

  • 年払い9,800円(1か月あたり816円)すべて税抜
  • 月額払い980円(税抜)

白色・青色対応の確定申告書類の作成、電子申告に対応。見積・請求書・納品書作成にチャット・メールサポートもついたプランです。

スタンダード

  • 年払い19,800円(1か月あたり1,650円)すべて税抜
  • 月額払い1,980円(税抜)

スターターの全機能に加え、レシート写真の読み取り(ファイルボックス)が無制限、入金・支払管理レポート、チャットサポート優先対応がついたプランです。

プレミアム

  • 年払い39,800円(1か月あたり3,316円)すべて税抜
  • ※月額払いなし

スタンダードの全機能に加え、月締め、電話サポート、税務調査サポート補償がついたプランです。


  マネーフォワード クラウド確定申告

MFクラウド

家計管理アプリとして有名なマネーフォワードの、確定申告版です。

クラウド型確定申告ソフトなのでアプリをインストールする必要がなく、メールアドレスでの会員登録のみで利用できます。

銀行口座、クレジットカードの登録で取引明細を自動で仕訳してくれるのはfreeeと同様ですが、特徴としてはその仕訳の勘定科目を自動提案してくれる点です。さらにその仕訳パターンの学習機能がついており、自動提案の勘定科目の精度が向上していきます。

申告書等の必要書類が自動作成できるのはもちろん、電子申告にも対応しています。

[料金プラン]

パーソナルライト 基本料金

  • 年額プラン 1か月あたり980円(年額11,760円)
  • 月額プラン 月額1,280円

パーソナル 基本料金

  • 年額プラン 1か月あたり1,980円(年額23,760円)
  • 月額プラン 月額2,480円

 やよいの青色申告オンライン

やよい法人や個人事業主が使用している会計ソフトの中でも有名どころのひとつである弥生会計が提供しているクラウド会計ソフトです。

銀行口座、クレジットカードの取引明細からのを自動仕訳、レシート、領収書のスキャン機能はもちろんですが、「かんたん取引入力」を使えば簿記知識がなくても、スマホに日付や金額の入力だけで、青色申告の要件である複式簿記による帳簿を1自動作成することができます。

電話・メール・チャットでの質問はできませんが、セルフプランなら1年間無料(次年度から税抜8,000円/年)でお試し利用することも可能です。

[料金プラン]

セルフプラン 

  • 1年間無料(次年度は8,000円(税抜)/年)

すべての機能を使うことができ、確定申告書を無料で作成することができます。

ベーシックプラン 

  • 6,000円(税抜)/年(次年度は12,000円(税抜)/年)

セルフプランに電話・メール・チャットで操作に関する質問ができるプランです。

トータルプラン 

  • 10,000円(税抜)/年(次年度は20,000円(税抜)/年)

電話・メール・チャットサポート付きのベーシックプランに、業務に関する相談サービスがついたプランです。

まとめ

フォトグラファーとして活動していく中で、所得が増えてくると確定申告をする必要が出てきます。白色申告と青色申告とでは、作業の手間で考えるとどちらも大きな違いはありませんので、事業者にとってメリットの多い青色申告を選択したいところです。

申告をするにあたっては、どのようなものが経費にできるのか、できないのかといったことは最低限の知識として抑えておきましょう。そして申告に当たっては、確定申告ソフトを上手に活用していくことで、早く、正しく申告をしたいところです。

確定申告の知識がない人でも手軽に申告ができるツールをご紹介しましたが、金額やサービス内容をふまえて、フリーランスのフォトグラファーの方におススメするのはfreeeです。

freeeに限らずどのツールも、銀行口座やカード明細からの仕訳の自動作成、レシート、領収書の撮影機能などは共通していますが、freeeなら基本機能として、確定申告に不慣れな方でも電話等で操作に関する相談・質問ができるサービスが利用できて安心ですし、フォトグラファーの請求業務に活用できるツールが使えます。それでいて年払いで1か月あたり816円(税抜)というコストパフォーマンスの高さを実現しています。です。ぜひ一度、サイトを覗いてみてください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA