写真がもっと上手く撮れるようになりたい!
「昨日は上手く撮れたのに、今日は上手く撮れないなぁ〜」
初めてカメラを購入した人でも、ある程度長く写真をやっている人でも、どう写真を上達させればいいのか、と悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
いい写真を撮れるときと、そうでないときにムラがあったり。この一枚はなぜか、いい感じに撮れた!と思ってもその理由が分からなかったり。
今日は、「写真を上達させる」というテーマの元、
写真にとって非常に大切な要素の一つである「光」について説明していきます!
目次
「光」で写真の表現力をあげる
そもそも上手な写真ってなんでしょうか?
僕は「撮影者が伝えたいストーリーを、見る人が共感できる写真」だと思います。
写真は「その一枚」で何かを伝えるアートなので、撮影者の意図や作品の意味を完璧に理解するのは難しいです。
しかし、なんとなく、「なんかドラマチック」だったり、「なんか神秘的」と感じる写真に出会ったことはありませんか?
引き出し(表現力)を増やす
写真を構成する要素には、
- 構図
- 色味
- ボケ具合
- レンズの選択
- モデルの表情
など、数え切れない程の要素があります。
写真が上手くなるには、これらの要素を組み合わせて、伝えたいストーリーを共感してもらう為の引き出し(表現力)を増やす、必要があると思います。
特に「光」は写真の表現に大きく影響を与える要素であり、「光」をコントロールすることができれば、それだけで表現力の幅が大きく広がります!
なぜ「光」を意識することが「上手くなる」に繋がるのか?
光は、人間の感情に直結するからです。
例えば
- 綺麗なオレンジ色の夕空を見るとなんだか心暖かい気持ちになる
- どんよりとした曇り空で光が少ないと、気持ちが暗くなる
といったように、
光は人の感情に対して大きな影響を与えやすいです。
つまり、
「光」の使い方を知ることで、表現の幅、バリエーションが増え、
「光」をうまく活用すれば「共感」の高い写真を撮ることができるからです。
それでは、「どのように」光を使い、表現の幅を広げるのかを説明していきます!
「光」の方向を意識する事で写真の印象をコントロールする
光がどこからきているかを意識しながら撮影することで、伝えたいストーリーを表現することができます。
一般的な光の方向としては、「順光」、「サイド光」、「逆光」の3つがあります!
順光
被写体の正面から射す光。影が被写体の後ろにできるため、くっきりと鮮やかな色味を出すことが出来ますが、立体感に欠けてしまうため、「のっぺりとした」または、「なんかつまらない」と感じるような写真になりがちです。
記念写真などでは、よくみなさん順光で撮っているかと思いますが!
ポートレートなど人物を撮影するときは特に注意が必要です。
- 撮影者の影が被写体に被らないようにする。
- 被写体の顔に光が直接当たるため、眩しくて目が開けられない時がある。
外で撮影する場合の夕暮れ時などは太陽の位置が低く、その分影も長くなるので注意しましょう!
サイド光
被写体の横からあたる光。影が左右どちらかにできるので、立体感のある写真が撮れます。
光と影がはっきりしているため、女性のポートレートを撮るときは注意が必要です。
なぜなら、、
- シワが目立ってしまったり
- 輪郭がはっきりしすぎてしまうことがある
からです。気をつけながら撮影しましょう!
逆光
被写体の後ろから射す光。ドラマチックで幻想的、またはふんわりとした写真を撮ることが出来ます。写真をやっていない人やカメラを買って間もない人は「逆光」はダメな撮り方だと思っている人もいるかと思います。
確かに、露出を上げすぎると白飛びしてしまったり、逆に露出を下げすぎると黒つぶれしてしまうこともあるため、逆光撮影は簡単ではありません。
しかし、編集する事を前提に「RAW」で写真を撮れば、撮影段階で暗すぎたり明るすぎたりする写真を編集で調整する事ができます。
RAW撮影についてよく知らない方はこちらの記事を参考にしてみて下さい!RAWとJPEGの違い、RAWで撮るメリット・デメリットを紹介しています。
「光」の温度を活用して写真のストーリーを伝える
水平線に対する太陽の角度によって光の温度が変わります!
写真は光の角度や太陽の向き、天候などにより青く冷たい印象、もしくはオレンジで暖かい印象になり、これを色温度といいます。
太陽が水平線に近づく時間帯、つまり朝の日の出と夕方の日没の時間帯には太陽の角度の違いにより光の色味が変わります。この太陽の角度が水平線に近い時間帯は総称して「マジックアワー」と呼ばれ、太陽の角度により、「ゴールデンアワー」と「ブルーアワー」に分けれます。
それぞれの時間帯によって光の雰囲気が変わるため、上手く活用する事で「伝えたいストーリー」を表現する幅が広がります!
ゴールデンアワー
太陽の角度が-4°~6°の間にある時間帯はゴールデンアワーと呼ばれます。光の色味がオレンジ、赤、黄色のような暖色系の色味を帯びるので、写真に暖かい印象を与えたい時やドラマチックに演出したい時にゴールデンアワーは好まれます。
ブルーアワー
太陽が地平線より低い-4°~-6°の状態にある時間帯の事を指します。日本語では薄明です。その名の通り空が暗い青、紫のような色味を帯び景色が青い世界に染まる時間帯です。
ちなみに、ブルーアワーより太陽が沈んでいる時間帯のことをそれぞれ、
- Nautical twilight(航海薄明)
- Astronomical twilight(天文薄明)
と呼ばれたりしますが、基本的に夜明け前や日没後の30分ほどの時間帯がブルーアワーだと覚えておけば問題ありません!
光の扱いが上達する写真撮影の練習方法
よく、スタジオ撮影などで「ライティング」という言葉を耳にするかと思いますが、これは「光」を使った撮影テクニックのことです!
スタジオでは「照明」や「ライティング」とよく呼ばれたりします。アマチュアとプロを分ける要素の一つとして光の扱い方の熟練度の差が挙げられるかと思います。
では、スタジオ経験のない初心者の方がライティングを学ぶにはどうすれば良いでしょうか?
自分でスタジオを借りて照明で練習したり、ストロボを購入するのも一つの手ではありますが、初心者の方が一番手っ取り早く無料でライティングを勉強する方法があります!
太陽を照明と見立ててライティングの練習をする
太陽を照明機材と捉えて光を意識することで、無限にライティングの練習をする事ができます!
スタジオで使う照明機材と違い、太陽の位置を変える事はできません。ですが、モデルの位置やカメラの角度、または撮影者自身が動く事で光の当て方や角度をいくらでも変える事ができます。
太陽光でも、撮り方を工夫すればいくらでも表現の幅を広げる事ができます。まさに、「太陽の光」はライティングを勉強する上での絶好の実験台なのです!
写真のアイディアが浮かぶ瞬発力がつく
雲や建物、空気中の塵の量、周りの景色、太陽の高さなど、「自然光」に影響を与える要素は沢山あります。
毎分変わる条件で瞬時に「何を表現したいか」を決めるのは簡単な事ではありません。
実際の撮影シーンでも、スタジオ撮影でもない限り、刻一刻と撮影環境は変わり続けます。
環境が変化し続ける中でベストな写真を撮り続けるためには、フォトグラファー自身にも適応力や瞬発力が求められます。
普段から、常に太陽を照明と見立てて光を意識しながら撮影するように心がけると、光を意識する習慣がつき、自然に表現したいストーリーが見えてくるようになります。
自然に、そのタイミングでベストな写真やストーリーが想像できればあとは写真に収めるだけです!
ちなみに僕は、例えカメラを持ってない普段の時も「今の光はこの角度からきてるから、もし撮影するならあの場所からだなぁ」なんて考えてしまうくらいです。笑
【まとめ】光を操り写真撮影を上達させるコツ
今回は、写真を上達させる方法の一つとして「光の扱い方」についてご紹介しました。
この記事の内容をまとめると以下のようになります。
- 伝えたいストーリーを表現する為の手段として「光」は大切である。
- 光の「方向性」と時間帯によって変わる「性格」を活用する
- 太陽を照明と見立てて、意識しながら撮影してみる
ここまで読んでいただけたのなら、光の捉え方によって、写真の印象が劇的に変わることをお分かりいただけたかと思います!
ぜひ、光を意識しながら色々と試行錯誤をしてみて下さい!
光には無限大の活用方法があり、もし光を使った自分だけの表現を見つけることができれば、フォトグラファーとして強力な武器になるはずです!
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